「優れたビジネスアイデアも見込み客もいるのに、エンジニアがいないために起業に踏み切れない・・・」といったケースをよく耳にします。

基本的に技術力のあるエンジニアは引く手数多なので、多くの有名IT企業もエンジニアの採用に苦戦しています。

資金力も実績も少ないスタートアップが、優秀な創業メンバーのエンジニアを探すことは非常に困難な事なのです。

そこで今回は、「起業や新規事業の立ち上げを検討しているものの、エンジニアがいない」という場合にどうやってエンジニアを探すかを考えてみます。

エンジニアを探す前に考えるべきこととは?

エンジニアを探す前に

エンジニア採用に動く前に、まずは検討中の事業におけるシステム開発力の重要度を考えてみましょう。どの領域でもIT活用が欠かせなくなっていますが、システム開発力の重要度は事業内容によって大きく異なるからです。

ここでは、システム開発力の重要性が高いケースと低いケースに分けて、起業後の立ち回り方を考えてみます。

システム開発力の重要度が高いケース

一般消費者向けのアプリ(マッチングアプリやフリマアプリなど)や、企業向けのシステム(業務用のSaaSなど)の様な、システムやプロダクトの機能や、UX自体が事業の差別化に繋がるケースでは、システム開発力は非常に重要となります。

競争力のあるプロダクトを作るに際しては、顧客からのフィードバックに応じて、スピーディーに機能追加やUXの改善を実施する必要があります。その為には、できる限り起業時のチームに優秀なエンジニアを入れた方が良いです。

もしフルタイムでの採用が難しい場合は、アドバイザーになってくれる外部CTOポジションのエンジニアを探すのも一つの選択肢です。

外注によりシステムを開発する場合は、単発での開発契約でなく、継続的にシステム開発をサポートしてくれる開発パートナー会社を探すのがオススメです。

システム開発が事業の補完的役割に留まるケース

リアルな商品の販売(物販)やメディア事業などの領域で起業する場合、システム自体は差別化要因となりにくいケースも多いです。

ですので、スタートアップの起業時点ではエンジニアがいなくても、事業を軌道に乗せることも可能でしょう。

近年のスタートアップ界隈で多いアフィリエイト型のメディア事業による起業では、事業が軌道にのるまでは、ほぼノンコーディングでサイト立ち上げが可能なWordPress(ワードプレス)を活用しながら進めていき、成功した事例も多数あります。

またEC(イーコマース)の領域では、BASEやSTORES.jpなどの販売サイトを活用すれば、プログラミングをしなくても事業をスタートすることが可能です。

エンジニアでない方でもサイト立ち上げ可能なツールを使いつつ、事業が軌道に乗り次第良い条件でエンジニアを探すのも良いでしょう。

こういった事業領域では、起業時点において、システム開発力よりもマーケティング力(特に集客力)が重要となる傾向があります。

起業時には、SEOやWeb広告などのWebマーケティングに精通した人材を、チームに参画させる事が重要になるかもしれません。

起業時にチームに参画してくれるエンジニアを探す方法

エンジニアを探す方法

ここでは、スタートアップの起業時にチームに参画してくれるエンジニアを探す方法を、上からオススメ順にご紹介します。

同僚・元同僚を誘う

IT企業での勤務経験がある方は、起業時に同僚や元同僚のエンジニアを誘うケースが多いです。

見知らぬエンジニアを誘った場合、期待していたスキルと大きなギャップがあったり、仕事のスタイルが異なるなど、事前の想像とは全く違ったという事態になりかねません。そうした事態に陥ると、起業の成功可能性も下がってしまいます。

起業時のビジネスパートナーを探す上で、一緒に仕事をした事があるといった経験は大きなアドバンテージになります。

以上の理由から、起業を成功させたいのであれば、同僚・元同僚の中からエンジニアを探す方法が最もオススメです (一緒に仕事がしたいエンジニアの元同僚がいる場合に限りますが・・・)。

知り合いからの紹介

エンジニアとの人脈がありそうな知り合いに、エンジニアを探している事を伝えて紹介してもらうのも一つの手です。

色々なマッチングサービスがありますが、人材採用においては、未だに縁故や人の紹介が多いです。

エンジニアの紹介をお願いする際には、検討しているビジネスプランや、待遇についてもしっかり伝えた方が、より適したエンジニアを見つけられる可能性が高まると思います。

イベントや交流会で探す

エンジニアが参加しそうなイベントや交流会に参加し、イベント後のネットワーキングタイムで誘ってみるのもアリです。

ただ、大抵のイベントは採用目的の交流がメインでないので、あまり当日にガツガツとリクルーティングするのはオススメしません。仲良くなってから日を改めてお茶に誘い、そこで打診してみるなど、ワンステップ置くほうが良いと思います。

エンジニアを探すのに役立つ勉強会や交流会の情報は、下記サイトで探すと良いでしょう。

転職サイトで探す

エンジニア向けの転職サイトや、Wantedlyなどのスタートアップに関心がある人が利用しているサイトで探すのもオススメです。

ですが、中途採用向けの転職サイトで、創業メンバーとなるエンジニア募集といった切り口でどこまで応募がくるかは疑問が残ります。高額な掲載費用が発生する割には、あまり効果が期待できない恐れがあります。

クラウドソーシングでフリーランスエンジニアを探す

クラウドソーシングサイトで、フリーランスのエンジニアにアプローチするのも、エンジニアを探す一つの方法です。

しかしクラウドソーシングサイトに登録しているエンジニアの多くは、チーム参画というよりも、リモートワークを望んでいるケースが多いです。また、エンジニアのレベルも玉石混交です。

クラウドソーシングサイトでフリーランスを検索し、プロフィールやレビューを読んでみて、良さそうな人がいたらコンタクトしてみましょう。

クラウドソーシングでエンジニアを探す際には、「ランサーズ」や「クラウドワークス」などの有名どころを活用するのがオススメです。

どうやってエンジニアをチームに誘うの?

起業に参画してもらうエンジニアを誘っても、必ず承諾してもらえるとは限りません。ここでは、1%でも承諾してもらう可能性を高めるエンジニアの誘い方をお伝えします。

事業の成長可能性や経営ビジョンをしっかり伝える

事業の成長可能性や経営ビジョンをしっかり伝える

不確実性が高く、直近での高待遇も期待できないスタートアップに優秀なエンジニアを誘うには、会社のビジョンやビジネスの将来性、可能性をしっかりアピールする事が必須です。

ただしエンジニアにも生活があるので、ビジョンや熱意だけで採用するのは実際難しいです。

したがって、後述する株式やストックオプションなどのインセンティブも検討する必要があります。

株式またはストックオプションを付与する

株式またはストックオプションを付与する

IPO(新規株式公開)や事業売却を目指すスタートアップの場合、役員待遇 + 株式やストックオプションをインセンティブとして、エンジニアをスカウトするケースが多いです。資本力や実績が少ない起業時に、優秀なエンジニアを採用する手段として、ストックオプションは大きな武器になります。

スタートアップを起業したばかりの段階では、エンジニアに高い給与を支払うのが困難であることが殆どです。そこで、将来成功した際に大きな金銭的な見返りが得られる、株式やストックオプションを付与する事でチームに参画を促す方法が採られます。

ただし株式やストックオプションは、必ずしもエンジニアにとって魅力的であるとは限りません。近年日本でも株式やストックオプションで億万長者になる事例が増えつつあるものの、実際のところ成功するのは一握りです。

また少額のバイアウト(会社の売却)の場合、エンジニアの持ち株比率が少ないと、そこまで大きな金銭的な見返りにならないケースも多いです。

したがってストックオプション(株式)だけでなく、実現したいビジョンをアピールしていくなど、他の魅力も伝えていく必要があるでしょう。

副業として手伝ってもらう

副業として手伝ってもらう

フルタイムでの採用が難しい場合、副業として手伝ってくれるエンジニアを探すのも有効な手段です。

最近は副業を容認する企業が増えているため、以前と比べて週末だけ手伝ってくれるエンジニアを探すことは容易となりました。

ただし、起業後のスピーディーな事業展開に支障をきたすリスクがあります。顧問契約のような形で技術面でのアドバイザーになってもらうのなら、副業で手伝ってもらうのは問題ありません。しかし、システム開発のメインエンジニアとなると、週末だけの参画では、起業後のシステムリリースまでに、時間がかかりすぎる恐れがあります。

起業家自身がエンジニアになる(プログラミングを勉強する)という選択肢も

起業家自身がエンジニアになるという選択肢

エンジニアを探すことがうまくいかない or 事業に適したエンジニアがいない場合は、起業家自身がプログラミングを学習し、作りたいプロダクトのベータ版を自身で開発するのも良いでしょう。

開発したいシステムによりますが、Webベースのシンプルなマッチングサービスなどであれば、半年から1年本気で学習すれば、ベータ版レベルのものがつくれると思います。

起業家自身がプログラミングを学習してシステムを開発すれば、真剣さを示すという意味で投資家やエンジニアを口説く際にも有効です。

また最低限のエンジニアリングの知識を持っておく事は、起業後の事業展開にも役立つ可能性が高いです。

時間がかかりすぎてしまうというデメリットはありますが、エンジニアがいない場合に、自身がエンジニアにジョブチェンジするということを、頭の片隅に入れておいても良いでしょう。

以下の記事では、起業家がプログラミングを行うメリットが詳しく説明されています。気になる方はご参考にしてください。

開発会社を探すのも一つの選択肢

開発会社を探す

もし実績のあるエンジニアを探す事が難しい場合は、無理に内製化せずに開発パートナー会社を探すのも有効な選択肢です。

「実力が分からないフリーランスに格安で依頼したものの、いつまでも完成しないor時間がかかりすぎてしまう」なんて状態に陥り貴重な時間を無駄にするよりは、開発会社に依頼する方が良いケースもあります。

事業が拡大し、投資家から資金調達して良い待遇でエンジニア採用を行えるレベルになるまでは、内製化せずに信頼できる開発パートナー会社とタッグを組みながらプロダクトを磨く方が現実的かもしれません。

ただその際は、作って終わりの単発契約でなく、継続的に機能追加やプロダクトの成長に向けた改善を一緒にやってくれる開発パートナー会社を選んだ方が、起業を成功させる上では良いでしょう。

最後に

今回は、起業時にエンジニアを探す方法や、エンジニアを採用する効果的な誘い方などをご紹介しました。

引く手数多のエンジニアを、資金力に乏しいスタートアップが採用するのは難しいです。しかし、ビジョンを伝えたりインセンティブを設ける事で、採用できる可能性は高まります。

エンジニアを探す事が難しいのであれば、起業家自身がプログラミングを勉強したり、開発会社に外注するのも選択肢の一つです。

今回お伝えした情報を基に、起業時のエンジニア探しを円滑にしてもらえれば幸いです。

私たちの会社では、起業する方や新規事業を立ち上げる方向けに、システム開発を行っています。システム開発でお困りの際は、ぜひ気軽にご相談してください。

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