新規事業を本格的に展開する場合、事業内容をまとめた企画書(計画書)を作成するのが一般的です。

新規事業の企画書を作成することで、資金調達や社内の会議などを円滑に進めやすくなります。

そこで今回の記事では、新規事業の企画書(計画書)の書き方や、有名企業が実際にパワーポイントで作成した新規事業企画書、テンプレートなどをご紹介します。

新規事業企画書(計画書)の書き方〜盛り込む項目をご紹介!〜

新規事業企画書に盛り込む内容は各々の自由ではあるものの、いざ作成するとなると、何を記載すれば良いか分からないかと思います。

ここでは、新規事業の企画書(計画書)に、最低限盛り込んだ方が良いと思う項目を5つご紹介します。

新規事業を行う目的

新規事業を行う目的

新規事業の企画書において、非常に重要となるのが「事業を始める目的」です。ここで大事なのは、なぜこのタイミングで新規事業に取り組む必要があるのかを明確に示すことでしょう。

新規事業を軌道に乗せるためには、多額の費用や多大な時間が必要になります。「消費者のニーズがあるから」とか「主力事業が停滞しているから」と言った短絡的な理由では、社内の経営陣や資金調達先などから協力を得られない可能性があります。

社内の状況と社外(市場や顧客)の状況を包括的に考慮した上で、「今自分たちがやらなければいけない明確な理由」を考えた上で、企画書に盛り込むのがオススメです。

市場(顧客)と自社に関する分析

市場(顧客)と自社に関する分析

新規事業を始める目的を考えるためには、市場(顧客)と自社の分析を行う必要があると言えます。

「絶対このサービスは成功する」と思っていても、思ったよりもニーズがなかったが故に失敗に終わるケースは少なくありません。したがって、顧客が抱えている課題を徹底的に調べ上げて、顧客の抱える潜在的なニーズを見つけ出す必要があるでしょう。

また顧客や市場に関してだけでなく、自社内の分析も必要になります。自社の強みや弱み(課題)をあらかじめ把握しておかないと、顧客の抱えるニーズに対して的確なアプローチを打ちにくい状況になるかもしれません。

事業戦略(ビジネスモデル)

事業戦略(ビジネスモデル)

事業内容は、新規事業の企画書(計画書)の肝となる部分です。どのような戦略を持って、顧客にどのようにアプローチを仕掛けていくかを企画書に盛り込みます。

具体的には、以下の内容を新規事業の企画書に盛り込むのが一般的です。
商品やサービスの内容
販路(チャネル)の範囲
商品やサービスの価格
マネタイズや集客のプラン

ここで重要なのは、「顧客のニーズを解決する」という視点を持った上で、上記の事項を新規事業の企画書に盛り込むことです。

顧客のニーズが明確にあっても、それを満たす製品サービスを開発・提供しなくては十分な収益を得られない恐れがあります。

顧客のニーズ発見から製品(サービス)の開発までを進めるに際しては、「デザイン思考」の考え方が役立ちます。デザイン思考について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照にしてください。

期待効果とコスト構造

期待効果とコスト構造

新規事業によって、自社に対してどのような良い効果があるのかも、新規事業の企画書には欠かせません。ここで言う期待効果とは、得られる収益の金額はもちろん、ブランド力向上や他事業とのシナジー効果なども含みます。

また得られる効果と同時に、新規事業の遂行によって生じるコストも記載した方が良いです。どれほど収益を得られても、それ以上に費用がかかっては元も子もありません。

費用対効果がどの程度あるかを経営陣に示せれば、説得力の高い企画書となるでしょう。

スケジュールと行動計画

スケジュールと行動計画

新規事業を成功させるために「いつまでに何をするか」について記載しておくと、説得力の高い企画書になります。

想定される人員数や各工程の期間などを入れることで、いざ実現するとなった際にスムーズに着手できます。

新規事業企画書(計画書)の作成を成功させるポイント

ここでは、新規事業の企画書(計画書)作成を成功させる上で大事だと思うことを2点ご紹介します。

自社独自の強み(競争優位性)を記載する

自社独自の強み(競争優位性)を記載する

市場に十分数のニーズがあり事業ドメインがどれほど良くても、新規事業が100%成功するとは限りません。

なぜならニーズがある事業分野ほど、それだけ他社との競争が激しくなる可能性が高いからです。新規事業に多額の費用を投じても、「他社との競争に負けてしまい、全く収益を得られなかった」という事態は十分起こり得ます。

新規事業を成功させるためには、独自の技術・ノウハウといった、他社が容易に真似できない自社独自の強み(競争優位性)が必須と言っても過言ではありません。

新規事業の企画書(計画書)を作成する際は、自社独自の強みを活かせる事業であり、他社との競争に勝てるのかを十分検討するのがオススメです。そういった観点で企画書を作成すれば、利害関係者からの協力も得やすくなるでしょう。

新規事業の企画書(計画書)はA4用紙1枚がオススメ

新規事業の企画書(計画書)はA4用紙1枚がオススメ

大抵の場合、革新性の高い事業であればあるほど、事業内容は複雑で理解し難いものとなり得ます。また、新規事業を軌道に乗せるまでには、状況に応じて事業戦略などを変えるケースも考えられます。

ビジネスで用いる一般的な企画書(計画書)は、何十枚〜何百枚に及びます。膨大な枚数がある企画書を作成してしまうと、事業内容を理解しにくくなったり、内容を変更する際も簡単に行えなくなる恐れがあります。

ですので、新規事業に限って言えば、企画書はA4用紙1枚にまとめるのがベストだと思っています。そうすれば内容を変更しやすい上に、分かりやすい内容の企画書を素早く作成することができます。

A4用紙1枚の企画書を作成する際は、「リーンキャンバス」や「ビジネスモデルキャンバス」といったフレームワークを活用するのがオススメです。

これらのフレームワークは、収益の流れや顧客セグメントを1枚の用紙にまとめる方法なので、新規事業との相性が非常に良いです。

新規事業の企画書(計画書)を作成するのであれば、スタートアップ向けに考案された「リーンキャンバス」を用いたほうがベターでしょう。

パワーポイントで作成された新規事業企画書(計画書)のサンプル

新規事業の企画書や計画書を作成する際、パワーポイントで作成する方が多いかと思います。

インターネット上では、パワーポイントで作成された新規事業の企画書が数多く出回っています。成功した企業のパワーポイント資料を参考にすることで、質の高い企画書を簡単に作成しやすくなります。

たとえば以下の記事では、インターネットビジネスで成功した企業が、実際に作成したパワーポイントの企画書が紹介されています。

新規事業の企画書をパワーポイントで作成する際は、一度参考にしてみてはいかがでしょうか?

新規事業企画書(計画書)の作成に役立つテンプレート

新規事業の企画書を作成した経験がない方は、要領よく作成できるか不安に思うかと思います。

そのような方には、テンプレートを用いて新規事業の企画書を作成するのがオススメです。

テンプレートでは、あらかじめ書き込む内容が明確となっているため、企画書作成の経験がない方でも簡単に新規事業の計画書を作成できます。

新規事業の企画書を作成する際は、一度以下のテンプレートを参考にするのも一つの手です。

また、前述したリーンキャンバスを用いて新規事業の企画書(計画書)を作成したい方は、下記のテンプレートが便利です。

最後に

今回は新規事業企画書の書き方や、実際に企業が作成したパワーポイント資料を参照するメリットなどをご説明しました。質の高い企画書を作成できるかどうかは、新規事業の成功を左右すると言っても過言ではありません。

今回ご紹介した情報を、新規事業の企画書(計画書)の作成に役立ててもらえれば幸いです。

私たちの会社では、新規事業を行う方をシステム・アプリ開発の面からサポートしています。

新規事業でシステムやアプリの開発が必要となった際は、是非お気軽にご相談ください!

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