新規事業でアプリを開発する際、Webアプリとネイティブアプリ、どちらで開発すべきか悩む方は多いと思います。

Webアプリとネイティブアプリには、それぞれメリットとデメリットがあるため、自分の作りたいサービスの内容に合わせて選択すべきです。

今回の記事では、エンジニアではない方でも理解できるように、できる限り専門用語を使わずにWebアプリとネイティブアプリの違いを比較してみようと思います。

Webアプリとはなにか?

まず初めに、Webアプリについてご紹介します。

Webアプリの意味

Webアプリとは、インターネットのWebブラウザ上で利用するアプリケーションを指します。具体的には、Webブラウザ上で利用する「Gmail」や「Google Drive」などがWebアプリに該当します。

スマートフォンが登場する前は、インターネットを利用したアプリケーションは基本的にWebアプリが主流でした。
手元にパソコンやスマートフォンがあれば、インストールせずとも利用できる点がWebアプリの特徴です。

Webアプリのメリット

Webアプリのメリット

ネイティブアプリと比較すると、Webアプリには主に4つのメリットがあります。

ダウンロードする必要がない

前述の通り、利用開始するにあたり、アプリのダウンロードが必要ない点は、Webアプリの大きな特徴です。

手元にパソコンや、スマートフォンがあれば、ブラウザさえあればすぐにWebアプリを利用できます。

利用開始のハードルが低い事は、サービスの新規ユーザの獲得において非常に大きなメリットとなります。

検索エンジン(Google/Yahoo)経由の集客が見込める

Webアプリの場合、適切にSEO対策を行う事で、新規ユーザをGoogleの検索エンジン経由で集客する事が可能です。

もちろんネイティブアプリでも、AppStoreやGooglePlayの検索経由で集客できるのですが、ほとんどのユーザは、何か調べごとや、サービスを探す際にはヤフーやGoogleといった検索エンジンを利用しています。

サービスの内容にもよるので、一概には言えませんが新規ユーザの集客はWebアプリの方が容易でしょう。

プラットフォームに対する課金手数料の支払いがない

Webアプリの場合、プラットフォームに課金に対する手数料を支払う必要がありません。これは、アプリ内課金に対して30%の手数料を取られるiOSやAndroidなどのアプリストアとの大きな違いです。
Webアプリではプラットフォームから手数料を取られないため、より多くの利益を手元に残す事ができます。

リリースやアップデート時の審査がない

Webアプリはネイティブアプリと異なり、リリースやアップデートのタイミングでプラットフォームの審査がない事もメリットの一つです。厳しい検閲や審査の通過を要するネイティブアプリとは違い、Webアプリはいつでも好きな時にリリースすることが可能です。

Webアプリのデメリット

Webアプリのデメリット

一方でWebアプリには、ネイティブアプリと比較した場合、以下2つのデメリットがあります。

利用機能が限定的 (ネイティブアプリの特有の機能が使えない)

これがネイティブアプリと比較した際のWebアプリの一番大きなデメリットでしょう。正直なところ、まだまだWebアプリは機能面の充実といった点でネイティブアプリと比較して劣っています。。Webアプリではネイティブアプリとは違い、デバイスが搭載している便利な機能(プッシュ通知やスムーズなカメラ立ち上げなど)を利用できません。

ネイティブアプリ特有の機能の詳細については、ネイティブアプリのメリットの箇所で詳しく説明します。

動作が遅い

Webアプリはブラウザを介する関係上、インターネット回線の環境があまり良くないとネイティブアプリと比較して動作が遅くなってしまいます。
画面遷移や、データ読み込み、会員登録のアクションなど、ユーザエクスペリエンスといった視点だと、まだまだ圧倒的にネイティブアプリの方がスムーズです。

スマホのホーム画面にアイコンを置けない

Webアプリの場合、ダウンロードする必要がない為、スマホのホーム画面にアイコンが設置されません。

基本的には、ブラウザアプリ(ChromeやSafari)を通してアクセスしてもらうカタチになります。

※Webアプリをブックマークとしてスマホのホームにアイコン形式で設置する様に誘導する事も可能ですが、ほとんどのユーザはWebアプリをわざわざ、スマホのホームにブックマークとして設置しないでしょう…。

スマホのホーム画面にアイコンを置けない事は、ユーザにサービスの継続利用を促す(リテンション)点ではデメリットとなります。

ネイティブアプリとはなにか?

次に、ネイティブアプリについてご紹介します。

ネイティブアプリの意味

ネイティブアプリとは、スマートフォンなどのモバイルデバイスにインストールして利用するアプリケーションを意味します。App StoreやGooglePlayでインストールするアプリは、基本的にネイティブアプリとなります。

Webアプリとは異なり、インターネットが繋がっていない状態(オフライン)でも利用できる点が大きな特徴です。

ネイティブアプリのメリット

ネイティブアプリのメリット

Webアプリと比較した場合、ネイティブアプリには主に以下のメリットがあります。

ネイティブアプリ特有の機能が利用できる

ネイティブアプリは、Webアプリと比較して、スマホデバイス特有の機能を多く利用できます。

具体的には、プッシュ通知や、スムーズなカメラの立ち上げ、アプリを開いていない時でもGPSで位置情報を取得する事が可能です。

その他にも、加速度センサー、コンパス、連絡先との連携など、スマートフォンというハードウェアと連携しているからこそできる機能が多数あります。

特に、位置情報やカメラを利用する様なサービスなどを開発する際には、圧倒的にネイティブアプリの方が有利です。

動作がスムーズ

ネイティブアプリは、Webアプリと比較して、動作速度が早いです。
インターネット通信が遅い環境でも、ネイティブアプリは比較的ストレスなく利用できます。

コンテンツの読み込み速度や、画面遷移スピードなど1-2秒程度の違いであっても日々使うサービスの場合、ユーザ体験が大きく異なります。

より良いユーザエクスペリエンスを実現するといった点では、まだまだネイティブアプリの方がアドバンテージがあるでしょう。

継続的な利用を促しやすい(リテンションしやすい)

ネイティブアプリの場合、ダウンロードして貰えればスマホのホーム画面に、アプリアイコンを設置できる為、再度アクセスをするハードルが下がります。

(Webアプリの場合、ブラウザアプリを立ち上げた上で、Googleで検索 or ブックマークでアクセスする事が一般的)

また、プッシュ通知の配信などで、ユーザにアプリの利用を促す事が可能です。

ダイエットの記録や、メッセージングアプリなど、日常的に使ってもらいたいサービスの場合は、継続利用を促しやすい(リテンションしやすい)ネイティブアプリで開発した方が良いでしょう。

アプリ内課金を利用できる

アプリ内課金は、30%近くの手数料をAppStoreやGooglePlayなどのプラットフォームに支払うといったデメリットもありますが、それでも大きなメリットもあります。
アプリ内課金の場合、ユーザが既にクレジットカードを、AppStoreなどに登録していれば、ボタンひとつで課金誘導する事が可能になるからです。

ユーザにクレジットカード登録をサービス内で促すのは、非常にハードルが高いです。(特に有名でない新規サービスの場合)

課金のハードルを下げる事ができるアプリ内課金を有効に利用する事で、マネタイズしやすくなる点はネイティブアプリの大きなメリットでしょう。

ネイティブアプリのデメリット

ネイティブアプリのデメリット

ユーザ獲得のハードルが高め

Webアプリと異なり、検索エンジン(Google、Yahoo)経由の集客が見込みにくい事がネイティブアプリのデメリットの一つです。

ネイティブアプリの新規ユーザの獲得は、AppStoreやGooglePlayの検索、または広告経由がメインとなり、サービスの性質にもよりますが、検索エンジン経由よりも集客のハードルが高い事が多いです。(1ユーザあたりの獲得コストが高くなりやすい)

Web検索との相性が良いアプリの場合は、ネイティブアプリとは別に新規アプリユーザの集客用のWebサイトを立ち上げる事を検討した方が良いかもしれません。

またWebアプリと異なり、ネイティブアプリは利用開始するのにダウンロードが必要な点も、ユーザ獲得のハードルが高くなる理由の一つです。

リリース、アップデート時に審査がある

ネイティブアプリの場合、リリースやアップデートを行う際に、プラットフォーム(App Store、GooglePlay)からの審査が入ります。

プラットフォームの提示している規約を遵守した上でアプリを開発すれば原則問題ないのですが、稀に理不尽な理由で審査に落ちることもあります。(特にApple)

※参考

ネイティブアプリの開発を開発会社に外注する場合は、審査関連のプラットフォームとのやりとりの部分までサポートしてくれる会社を選んだ方が良いでしょう。

Webアプリとネイティブアプリの中間?ハイブリッドアプリとは?

Webアプリとネイティブアプリの中間的なものと言える「ハイブリットアプリ」といったアプリも存在します。。

ここでは、ハイブリットアプリについて分かりやすくご紹介します。

ハイブリットアプリの意味

ハイブリットアプリの意味の厳密な定義は難しいのですが、一般的には、「HTML5」「CSS」「JavaScript」といったWebアプリに関係する技術で開発された、ネイティブアプリ特有の機能(プッシュ通知など)が利用可能なアプリです。

ネイティブアプリとWebアプリ、それぞれの特徴を持ち合わせていることから、「ハイブリットアプリ」と呼ばれています。

ハイブリットアプリのメリット

ハイブリットアプリのメリット

ハイブリットアプリにおける最大のメリットは、クロスプラットフォーム開発(1つのコードでiOS、Android対応のアプリを開発できる点です。

またWebアプリの開発に用いる技術を採用するため、Webアプリ開発の経験者であれば、開発しやすい点もメリットの一つです。

ハイブリットアプリのデメリット

ハイブリットアプリのデメリット

ネイティブアプリとWebアプリ、双方のメリットを持ち合わせているため、ハイブリットアプリで開発すべきだと思うかもしれません。しかしハイブリットアプリにも、デメリットが存在します。

大きなデメリットは、まだネイティブアプリと比べると動作がスムーズでない点です。また、全てのネイティブ特有の機能が利用できるわけではありません。

スマホアプリならではのユーザ体験を実現しようと考えたときには、まだまだネイティブアプリで開発した方が良いといえるでしょう。

結局どれを選べばよいのか?

結局どれを選べばよいのか?

今回は各アプリのメリット・デメリットや違いをご紹介しましたが、結局どのアプリを開発すれば良いのでしょうか?

結論から述べると、それぞれメリット・デメリットがあるため、開発したいアプリの内容によって、どんなアプリを開発すべきかが異なります。

ロケーションベースのアプリや、ゲームアプリの開発であれば、デバイスの機能をフルに活用できるネイティブアプリが良いですし、SEOで集客していきたいといったサービスであれば、Webアプリも良い選択肢です。

また既に、Webアプリで運営しているサービスをアプリ化する場合は、Webアプリの技術や資産を活かせるハイブリッドアプリが最適かもしれません。

作りたいアプリの内容を定義し、それを開発会社や自社内のエンジニアと相談すると良いでしょう。

最後に

今回は、ネイティブアプリとWebアプリの違いや、メリット・デメリットについて解説しました。

繰り返しになりますがそれぞれ一長一短なので、開発したいアプリの内容に応じてアプリの種類を選ぶことが重要です。

私たちの会社では、新規事業に特化したアプリ・システム開発を随時承っております。

Webアプリもネイティブアプリも対応可能ですので、アプリ開発が必要となった際には、是非気軽にご相談ください!

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